およそ世の中に、善意の善人ほど始末に困るものはないのである。
ぼくは善意、純情の善人から、思わぬ迷惑をかけられた苦い経験は数限りなくあるが、聡明な悪人から苦杯を嘗(な)めさせられた覚えは、かえってほとんどないからである。 中野好夫[なかの・よしお]
(英文学者、評論家、1903〜1985) 『悪人礼賛』 【 中野好夫の名言 】
〈全文〉
考えてみると、およそ世の中に、善意の善人ほど始末に困るものはないのである。 ぼく自身の記憶からいっても、ぼくは善意、純情の善人から、思わぬ迷惑をかけられた苦い経験は数限りなくあるが、聡明な悪人から苦杯を嘗めさせられた覚えは、かえってほとんどないからである。 __ Link __ 悪人というものは、ぼくにとっては案外始末のよい、付き合い易い人間なのだ。 という意味は、悪人というのは概して聡明な人間に決まっているし、 __ Link __ それに悪というもの自体に、なるほど現象的には無限の変化を示しているかもしらぬが、本質的には自らにして基本的グラマーとでもいうべきものがあるからである。 __ Link __ 悪は決して無法でない。 __ Link __ そこでまずぼくの方で、彼らの悪のグラマーを一応心得てさえいれば、決して彼らは無軌道に、下手な剣術使いのような手では打ってこない。 __ Link __ むしろ多くの場合、彼らは彼らのグラマーが相手によっても心得られていると気づけば、その相手に対しては仕掛けをしないのが常のようである。 __ Link __
1.
( シュテファン・ツヴァイク )
2.
( マザー・テレサ )
3.
( アンデルセン )
4.
( ネルー )
5.
( 志茂田景樹 )
6.
( ゲーテ )
7.
( ニーチェ )
8.
( アルバート・ハーシュマン )
9.
( 作者不詳 )
10.
( ウェリントン )
11.
( 井上成美 )
12.
( アニメ『交響詩篇エウレカセブン』 )
13.
( ロバート・G・アレン )
14.
( 夏目漱石 )
15.
( 長田弘 )
16.
( セネカ )
17.
( 佐伯勇 )
18.
( 『法句経』 )
19.
( デール・カーネギー )
20.
( 永六輔 )
|