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(善を行う際に)微に入り細にわたるような面倒なことはしたくない。
ともかく善意でやっているのだから、と言う人は、それは自分が好きでやっているだけのことで、賞賛に値しないどころか、極めて近所迷惑なことをしているのだ、という自覚ぐらいは持ってほしいとおもう。

[ 出典 ]
河合隼雄[かわい・はやお]
(臨床心理学者、元文化庁長官、1928〜2007)
『こころの処方箋』

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〈抜粋文全文〉
善は微に入り細にわたって行わねばならない
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これはウィリアム・ブレイクの
「他者に善をおこなわんとする者は、微に入り細にわたって行わなければならない」
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という言葉を短く言いなおしたものである。

いわゆる先進国の対外援助の実態などを見ていると、この言葉の重要性を痛感させられる。
沢山の金を使って、いろいろ物を送りこむのだが、それによって、その国は果たして「豊か」になるのだろうか。
本来はその国に無かった物を急激に大量に送りこむことによって、その文化のもっている基本的パターンを壊すようなことをしていいのだろうか。
それは武器による侵略と類似のこととさえいえそうに思われる。
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微に入り細にわたるような面倒なことはしたくない。
ともかく善意でやっているのだから、と言う人は、それは自分が好きでやっているだけのことで、賞賛に値しないどころか、極めて近所迷惑なことをしているのだ、という自覚ぐらいは持ってほしいとおもう。
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ボランティア活動というのは、余程気をつけてやらないと、逆効果を生ぜしめたりするものなのである。
それが嫌な人は、微に入り細にわたってやって頂きたい。
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一旦それを始めると、善をおこなうことがどんなに難しいことであるかが分かることであろう。
自分では善と思っていても、本当はどうなのか分からないと思えてくる。
そうなってくると、善人に共通する不愉快な傲慢さが少しずつ消えてくる。
善とか悪とかいうことよりも、自分の好きなことをさせて頂いている、ということが実感されてくる。
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