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はじまりというのは、何かをはじめるということよりも、つねに何かをやめるということが、いつも何かのはじまりだと思える。

[ 出典 ]
長田弘[おさだ・ひろし]
(詩人、1939〜2015)
『すべてきみに宛てた手紙』
「手紙 1」

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〈抜粋文全文〉
はじまりというのは、何かをはじめること。
そう考えるのがほんとうは順序なのかもしれません。
しかし、実際はちがうと思うのです。
はじまりというのは、何かをはじめるということよりも、つねに何かをやめるということが、いつも何かのはじまりだと思えるからです。
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わたしの場合、子どものときから、はじめたことよりも、やめたことのほうが、人生というものの節目、区切り目として、濃い影のように、心の中にのこっています。
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