所詮、君たちは、なまけもので、
そうして狡猾にごまかしているだけなのである。 だから、生命がけでものを書く作家の悪口を言い、 それこそ、首くくりの足を引くようなことをやらかすのである。 太宰治[だざい・おさむ]
(明治〜昭和の作家、1909〜1948) 『如是我聞』(にょぜがもん) 【 太宰治の名言 】
※君=志賀直哉
〈全文〉
(私の作品のことを) 「こしらえ物」「こしらえ物」とさかんに言っているようだが、 それこそ二十年一日の如く、 カビの生えている文学論である。 こしらえ物のほうが、 日常生活の日記みたいな小説よりも、 どれくらい骨が折れるものか、 そうしてその割に所謂(いわゆる)批評家たちの気にいられぬということは、 君も「クローディアスの日記」などで思い知っている筈だ。 __ Link __ そうして、骨おしみの横着もので、 つまり、自身の日常生活に自惚れているやつだけが、 例の日記みたいなものを書くのである。 それでは読者にすまぬと、 所謂(いわゆる)、虚構を案出する、 そこにこそ作家の真の苦しみというものがあるのではなかろうか。 __ Link __ 所詮、君たちは、なまけもので、 そうして狡猾にごまかしているだけなのである。 だから、生命がけでものを書く作家の悪口を言い、 それこそ、首くくりの足を引くようなことをやらかすのである。 __ Link __ いつでもそうであるが、 私を無意味に苦しめているのは、君たちだけなのである。
1.
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6.
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7.
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8.
( 下川裕治 )
9.
書くというのは、二人称をつくりだす試みです。
書くことは、そこにいない人にむかって書くという行為です。 文字をつかって書くことは、目の前にいない人を、じぶんにとって無くてはならぬ存在に変えてゆくことです。
( 長田弘 )
10.
( 城山三郎 )
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