女の心を象徴するものは黒髪である。
胸のおもいの乱れたる朝の鏡には、千筋の髪のひとつひとつが、泣きぬれているかのようである。 九条武子[くじょう・たけこ]
(教育者、京都女子学園・京都女子大学設立者、歌人、社会運動活動家、仏教婦人会創設者、1887〜1928) 自著『無憂華』 「黒髪のむすぼれ」 【 九条武子の名言 】
※むすぼれ(結ぼれ)=心が憂鬱(ゆううつ)になること。
〈全文〉
女の心を象徴するものは黒髪である。 胸のおもいの乱れたる朝の鏡には、千筋の髪のひとつひとつが、泣きぬれているかのようである。 よろこびに迎えた嬉しき朝は、艶やかなふくらみをもって、むすぼれさえも容易に梳(け)ずられてゆく。 元結(もとゆい)のしまらぬあさは日一日 黒髪さへもそむくかとおもふ 黒髪は如何(いか)にうつくしく飾られても、みずからの心のむすぼれている日は、かぎりなき寂しさを感ぜずにはおられない。 私たちは、つねにいつわりのない内面をもって、爽やかに外面の美を荘厳したい。
1.
( 塩月弥栄子 )
2.
( 岡本敏子 )
3.
( ヘミングウェイ )
4.
( 本田健 )
5.
( 大村あつし )
6.
7.
( 西村佳哲 )
8.
( 中村天風 )
9.
( アレキサンダー・ポープ )
10.
( 幸田露伴 )
|